JOURNALジャーナル

2025.10.23

靴づくり編13_ボロネーゼ製法

今回は、弊社のスニーカーブランド 「TOUN」でも採用している「ボロネーゼ」という製法をご紹介したいと思います。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




ボロネーゼ製法は、イタリア・ボローニャで生まれたつくり方です。

特徴的なのは、前半部分には中底が無いことで、代わりに甲革のライニングを袋状にして、それにラスティングし、ソールを貼ります。 前半部分は袋状になっているため、足を包み込むようなフィット感が得られ、屈曲性に優れています。

それでは工程を順にご説明します。
製甲の際、つま先側の前半分は袋状になるように縫製します。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




下の図はラストを入れた状態です。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




中底は、一般的な製法では爪先までの物を使用しますが、この製法の場合、後半だけの中底を使います。

左は通常、右がボロネーゼ用の中底です。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




通常の中底がそれなりの堅さなのに対して

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




この製法で使用する中底は後半部分のみで

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




前半分はやわらかい素材の為

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




その分、前半の屈曲性が良いのです。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




下の写真の靴は先芯は表についているので、まず爪先部分のライニングのみを先にラスティングします。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法
靴づくり編13_ボロネーゼ製法




先芯とライニングをラスティングした後、表側のアッパーを通常どおりトウ、サイド、ヒールの順にラスティングして

靴づくり編13_ボロネーゼ製法
靴づくり編13_ボロネーゼ製法




底付けします。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法




今回は、ボロネーゼ製法のご紹介でした。

靴づくり編13_ボロネーゼ製法

最後までご覧頂きありがとうございました。

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